のんびり薬膳*

心地良い毎日を過ごすためのヒント

薬膳って?

連休明けから気持ち良い日が続いていたのに

急に梅雨入りになりましたね。

季節の変化にみなさま体調はついていけていますか?

私はすっかり体が重くなりかけています・・・

 

こんな風に季節の影響を受けて体調は変化していきます。

季節の変化やその日の体調、体質、症状に合わせて

その日に自分が必要としているものを

美味しくいただく。

それが薬膳です。

 

今日は、薬膳について少しだけ詳しくお話ししたいと思います。

 ・薬膳の歴史

・薬膳のポイント

・今日から始める薬膳

 

薬膳の歴史

「薬膳」とは中国医学中医学)の理論を基礎とした食事のこと。

様々な食材を用いて健康維持や病気の予防と治療にも役立ってきました。

薬膳と聞くと難しそうなイメージですが、私たちが普段毎日食べている

人参、じゃがいも、トマト、きゅうり・・・これらすべてが薬膳の材料!

自然界に存在するすべての食材が薬膳の材料なのです!

中国には「薬食同源」という言葉があり、

「薬も食べ物も源は同じ」という考え方があります。

歴史の中でどの食材がどのような味と性質を持って心身にどう影響を与えるのか

研究し、食べやすい味で体に大きく変化を与えないものが日常の食べ物となり

効能や毒性の強い食べものは、体に与える影響も大きいため薬として利用されるようになりました。

例えば、生姜は体を温める力や発汗させる効能があります。

冷えて温めたいと思って食べれば「薬」となり、

空腹を満たすために食べれば「食べ物」になる。

同じものでも目的に応じて薬にもなり、食材にもなるということ。

薬膳は目的を持って食事をする。ということなのです。

 

薬膳のポイント

 では、薬膳を暮らしに取り入れる「目的を持つ食事」とは、どうしたらいいのでしょうか?

ポイントは食べる人の体と心をよく観察することです。

 

例えば、

朝起きたら肩こりがひどい・・・・

➡︎血流が悪い(巡りが悪い)

雨が降っていていつもより寒い

➡︎体の中の余分な水を排出しながら温める(温める、巡りをよくする)

 

体が熱ければ冷ましてあげる、巡りが悪ければ巡らせる。

元気ややる気が出なければ補ってあげる。

といった具合にちょっとしんどいなぁ・・という「ちょっと」の不調に気がつくことが大切です。少しの不調の間にバランスを取り直すことで、毎日を心地よく過ごしていけるようになります。

 

そして、今日は朝からとても調子が良い!という場合もそのまま終わらせてしまうのではなく

なんで調子がいいのかな?と少し考えてみてください。

昨日は元気がなかったから、夜ご飯に鶏肉と野菜をたっぷりのスープを食べたからかな!

(補う食材を胃に優しいスープで食べたから)

昨日は雨だったけど、今日はとてもいいお天気だから!

(水が滞りやすい体質なのかも。雨の日は利水効果のあるものを食べてなるべく巡らせよう)

など気づけることがあれば、何か不調が出た時に対処しやすくなります。

 

今日からはじめる薬膳

私たちの体は気候や環境の変化に影響を受けやすく、

それらが影響して体のバランスを崩しやすくなってしまいます。

体のバランスが乱れるとこころのバランスも乱れやすくなり、イライラしたり落ち込みやすくなったり・・・

夏が苦手で夏になると体調を崩す、といった季節による体調の変化がある人もいると思います。なので、薬膳をはじめる時には

 

「いつ(季節、食事の時間帯)

 どこで(暑い地域なのか、クーラーの効いた部屋なのか)

 誰が(体調、体質など)

 どのように(温めて、蒸して等調理と温度)

 食べるか(食べ合わせはどうなのか)」

 

ということに注目して食べる食材・調理方法を決めていきましょう。

 

正直、これってとても難しい・・・・。

そしてなれるまで毎日考えるのは困難!

なので、まずは「今日の自分の調子は?」と自分に尋ねてみて

一番初めに出てくる不調を改善するための食材をメインに食べることから始めてみましょう。

 

 

薬膳ははじめにお話しした通り、体に大きく変化を与えないものが日常の食べ物となり、その食材を中心に献立を決めるもの。なので、薬のように即効性があるわけではありません。

しかし、食事は毎日欠かすことはありません。

体に入ってくるものは、必ず蓄積されて、影響を与えます。

ポテチ毎日食べてたら太る、というようなことです(笑)

その日にすぐは太ったってわからないけど、毎日食べてたら気づけばお腹出てきてた!!

みたいなものです。

人の体調は毎日変わります。「今日、今、の体調」を知り、バランスをとる。

そうやって毎日積み重ねていけば、バランスが崩れても整える自分だけの方法を見つけることができるようになるはずです。

バランスを上手にとって、心地よい毎日になるようできることから始めてみましょう!